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ドル円レンジ相場に逆戻り

海外市場のドル円は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大懸念を背景に米株式市場が軟調に推移する中、リスクオフのドル買いにより、一時104.397円まで上昇し、その後も104円台前半で底固い値動きになりました。

▶欧州時間序盤は104円台前半での値動き
欧州時間の序盤は、主だった欧州経済指標の発表もなく、動意に欠ける動きで104.10円台近辺でのもみ合いとなりましたが、その後、米ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策チームが感染力が強い新たな変異種発生の可能性を指摘、さらなる感染拡大が懸念を示したことなどから、NYダウ先物が軟調に推移、ドルはリスクオフの動きから、主要通貨に対して底固い動きとなりました。そのため、ユーロドルは1.21547、ポンドドルは1.34652まで下落しました。また、欧州の株式市場が軟調に推移したことも、欧州通貨売りに繋がりました。

▶ニューヨーク時間でも、ドル買い優勢
ニューヨーク時間に入り、米株式市場が大きく値を下げてスタートしたすると、ドルは再び上昇し、12月9日以来となるドル円は104.397円の高値をつけました。一方、欧州通貨でもドルは買われる動きとなり、ユーロドルは1.21323、ポンドドルは1.34520まで下げ幅を拡大しました。
なお、ポンドについては、テンレイロ英金融政策委員のマイナス金利導入の可能性を示唆する発言なども売り要因となりました。

ただし、ドル買いの動きが一服すると利食い売りなどに押されて反落。加えて主要国でのコロナ感染拡大や米下院民主党による大 統領の弾劾決議案提出などへの警戒感もあり、104.20円近辺からの断続的なストップロスを巻き込みながら、104.10円付近へと値を下げることとなりました。

その後は、米株式市場が下げ幅を縮小したことや、米国債の利回りが一時1.13台まで上昇したことなどもあり、底固い動きとなって、ドル円は104.243円で取引を終えました、
一方、欧州通貨もニューヨーク時間中盤以降は対ドルで買い戻されて、結局ユーロドルは1.21491、ポンドドルは1.35125でクローズを迎えました。

▶ユーロ円は続落。欧州時間にユーロドルの下落につれて126.60円台へと反落、その後はユーロドルとドル円の動きに挟まれる形で、方向性にかける中、126円台半ばでの値動きが続きました。
ポンド円もニューヨーク時間に140.349円の安値をつけましたが、その後は140.925円まで反発するなど、値動きの荒い動きになりました。


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