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ドル円 持合いを下抜け103円台半ばまで下落

昨日の海外市場では、欧州序盤にユーロポンドの売りが持ち込まれると、永らくサポートとなっていた0.8860ポンド付近を下抜け下げ幅を拡大、ポンドドルは一時2018年5月以来の水準となる1.37ドル台前半まで高値を更新しました。一方、ユーロドルは1.21ドル台半ばから反落すると、NY時間には1.20ドル台後半まで下落幅を広げ、欧州時間には103円台後半で小動きだったドル円は、NY時間に入りクロス円が一段安となると持合いを下抜け103円台半ばまで下落しました。また、Netflixの好決算を受けナスダック主導で米株は上昇、米株主要3指数は揃って史上最高値を更新しています。

▶ユーロポンド売りでポンドドル2018年5月来高値更新

東京時間からの堅調地合いを引き継ぎ、ユーロドルは序盤からじり高に推移。16時発表の英12月CPIが予想を上回ったことも下支えとなり1.3670ドル台へ上昇幅を広げたポンドドルにつれて17時過ぎに1.2158ドルの高値を付けました。

ところが、前日安値0.8880ポンド付近を下抜けユーロポンドの売りが加速、昨年6月以来幾度となくサポートとなっていた0.8860ポンド付近をも下抜ける動きとなったことから、ユーロドルは一転売り優勢となり1.21ドル台前半まで反落。一方ポンドドルは1.37175ドルまで上昇し2018年5月以来となる高値を記録しましたが、0.88381ポンドまで下げ幅を拡大したユーロポンドが下げ止まるとともに失速、1.3670ドル台まで上げ幅を縮めNY時間を迎えました。

ドル円は欧州時間を通じて値動きは乏しく、103.80円を挟んでのもみ合いが続きました。

▶欧州通貨一段安後、米株上昇で下げ止まり

ユーロドルはNY序盤から売り込まれ1.21ドルを割り込んだのち一旦持ち直しましたが上値は重く、高く寄り付いた米株が上げ幅を縮めると再び下落を開始、23時半過ぎには1.20771ドルまで下げ幅を拡大しこの日の安値を付けました。その後米株の下げ止まりとともに売りは一服となり、1.21ドル付近でのもみ合いのまま引けを迎えました。

蚊帳の外の状態が続いていたドル円でしたが、23時前にユーロドルが1.21ドル割れから反発した局面で持合いを下抜けると一転上値が重くなり、安値から反発したユーロドルの動きにつれ急落、24時台には103.449円まで安値を更新しました。NY午後には103.60円台まで値を戻しましたが上値は重いまま、103.55円付近で引けました。

高値更新後に反落したポンドドルはNY時間に入ると一段安となり、1時過ぎには1.36242ドルまで安値を更新、引けにかけて1.3660ドル付近までもち直してクローズしました。

また、この日カナダ中銀は市場予想通り政策金利の据え置きを決定しています。

米国では大統領就任式が行われ、バイデン氏が第46代米大統領に就任。米株は主要3指数揃って史上最高値を更新しました。

本日の主なイベント

08:50  日・12月通関ベース貿易収支
09:30  豪・12月雇用統計
11:30頃 日銀金融政策決定会合 結果公表
15:30  黒田・日銀総裁 定例会見
20:00  トルコ中銀(TCMB)政策金利発表
21:00  メキシコ・12月失業率
21:45  欧州中銀(ECB)政策金利 発表
時間未定 南ア中銀政策金利発表
22:30  ラガルド・ECB総裁 定例会見
22:30  米・1月フィラデルフィア連銀景況指数/12月住宅着工件数/
     建設許可件数/新規失業保険申請件数

06:45  NZ・第4四半期消費者物価指数


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