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欧米株価の上昇にドル売り・円売り

ドル円は株高に伴うクロス円買いにつれ買われたものの104円台は重く、103円台後半に押し戻されての引けとなりました。また、注目されていたイエレン次期米財務長官の議会公聴会での発言は、概ね事前に報じられていた内容通りであったことからマーケットへの影響は限定的でした。

▶株高でドル売り・円売り

イエレン次期米財務長官が議会公聴会で大規模な経済対策に前向きな姿勢を示すだろうとの報道を受け、欧州時間に入ってもダウ先物が堅調に推移したことから、クロス円買いが強まりドル円は104.084円まで上昇、東京高値を僅かながら更新しました。しかし、その後は伸び悩み、104円を挟んでのもみ合いが続きました。

ユーロドルは1.2085ドル付近まで下押し後に反転上昇、1.21ドル台に乗せるとドイツでのロックダウン延長との報道にも1.21ドル台を維持し底堅く推移。19時発表の1月ZEW景気期待指数が独、ユーロ圏ともに強い結果となると、20時過ぎには1.2130ドル台まで上値を伸ばし、ユーロ円は126.208円の高値を付けました。

19:00 1月ZEW景気期待指数

    ドイツ  61.8 予想 59.4
    ユーロ圏 58.3 前回 54.4

ポンドドルも1.3585ドル付近を底に反発すると、19時過ぎには1.3626ドル付近まで上昇、ポンド円はこの日の高値となる141.733円を付けるなど、ドル安・円安が進みました。

▶イエレン氏公聴会はサプライズなし

連休明けのNY市場は静かなスタートとなるなか、ダウ先物が高値圏での持合いを上抜けるとユーロドルは1.21446ドルまで高値を更新、ドル円は103.80円台まで反落しました。しかし高く寄り付いた米株が次第に上げ幅を縮めたことからユーロドルの上昇は一服となり1.2110ドル台まで下落、ドル円は104.05円付近まで値を戻しました。

その後、コンテ・伊首相が、上院での支持を拡大し過半数を確保する見込みとの報道に、ユーロドルは再び強含みましたが、戻りは1.2135ドル付近に止まりもみ合いとなるなか、注目のイエレン氏の公聴会が始まりました。

イエレン氏は、バイデン次期政権の追加経済策への支持を訴えたほか、為替に関しては経済的利益のためにドル安を求めない、意図的な為替レート誘導は受け入れないとの姿勢を明らかにしました。また、キャピタルゲインへの課税などに言及したものの、パンデミック下にある現在、増税は目下のところ焦点ではない、と述べました。

事前に報じられていた以上の内容ではなかったことからマーケットの反応は限定的で、ユーロドルは1.21ドル台前半、ドル円は103円台後半でのもみ合いが続いた一方、ポンドドルは1.36ドル台を維持しじり高に推移、5時前には1.36355ドルまで高値を更新しました。

ユーロドルは1.2130ドル付近で引け3日ぶりに反発。ドル円は103.90円付近、ポンドドルは高値圏での引けとなりました。

本日はバイデン次期米大統領の就任式が予定されています。

本日の主なイベントは以下の通りです。

16:00  独・12月生産者物価指数
16:00  英・12月生産者物価指数/消費者物価指数/小売物価指数
19:00  ユーロ圏・12月消費者物価指数・確報値
22:30  加・12月消費者物価指数

00:00  加中銀(BOC)政策金利発表
02:00  ベイリー・英中銀総裁 質疑応答


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