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ドル円103円台後半まで続伸

昨日の海外市場では、米長期金利の続騰と株価の上昇に円売りが強まり、ドル円は103円台後半まで続伸、ユーロ円は2019年3月以来の水準となる127円台半ばまで上昇しました。欧米株価が堅調となるなか欧州通貨の上値は重く、ポンドドルは続落、ユーロドルは4日ぶりの反落となりました。

▶米長期金利上昇、米株反落でドル全面高

米ジョージア州上院選で民主党が2議席を獲得したことで新政権による財政出動への期待が高まり前日に急騰した米10年債利回りが欧州序盤に前日高値を上抜け1.06%台半ばへ続伸したことから、103.20円割れを底にじり高となったドル円は前日高値103.443円を僅かながら更新しました。その後米10年債利回りが低下に転じるとともに堅調に推移していたダウ先物が上げ幅を縮めると全般的にドル買いが強まることとなり、ドル円は103.70円付近まで続伸しました。

ユーロドルは16時発表の独11月製造業受注が予想を上振れ7か月連続の上昇となり1.2325ドル付近まで上昇したものの上値は重く、ダウ先物の失速につれ下げ幅を拡大、20時前には1.22454ドルの安値を付けました。

一方ポンドドルは1.3560ドル台へ下落後、ユーロポンドの売り戻しに1.3625ドル付近まで反発しましたが、ユーロドルが1.23ドルを完全に下抜け下げ幅を広げると失速、再び1.3560ドル台まで値を戻しました。

19時発表のユーロ圏12月HICP速報値はコアともに予想値に一致し5か月連続の低下となったほか、12月ユーロ圏景況感は90.4と予想90.0を上回った一方で、11月小売売上高は行動制限強化の影響で予想を大幅に下振れるなど区々な結果となりました。

▶米株史上最高値更新、ドル続伸 

NY参入後も米10年債利回りは上げ幅を縮め、1.05%付近から1.03%台半ばまで低下し前日終値を下回ると、ドル円は103.75円付近まで高値を小幅更新したのち103.50円手前まで反落しました。しかし米10年債利回りは反転上昇、23時台には1.08%手前まで高値を更新するとドル円も持ち直し103.80円台まで上値を伸ばしました。

ユーロドルは米10年債利回りの低下に安値から反発したものの1.2280ドル台で上値を抑えられ再び1.2240ドル台へと値を戻しました。

22時半発表の米新規失業保険申請件数は78.7万人と2週連続で80万人を下回り、24時発表の米12月ISM非製造業景況指数は57.2となり予想値54.5、前回値55.9をともに上回る強い結果となりました。寄り付きから騰勢を強めた米株は上げ幅を拡大、ドル円は103.90円台まで上値を伸ばした一方、ユーロドルの上値は重く1.22ドル台後半でのもみ合いとなりました。

前日の米議事堂でのデモ隊による暴動を受け、トランプ政権閣僚が次々と辞任を表明、トランプ大統領の罷免への動きも報じられたものの米株は堅調さを維持し、主要3指数全てが史上最高値を更新しました。

ドル円は2時台に103.956円の高値を付けたのち103.80円付近で引け続伸。ユーロドルは引けにかけもみ合いが続き1.2270ドル台でクローズ。ポンドドルは2時台に1.35336ドルまで安値を更新、1.3560ドル付近で引けました。

本日の主なイベントは以下の通りです。

16:00  独・11月鉱工業生産/経常収支/貿易収支
19:00  ユーロ圏・11月失業率
22:30  米・12月雇用統計
22:30  加・12月雇用統計


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