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今週の視点

週末発表された米5月製造業・サービス業PMI速報値が予想外に上昇し過去最高となったことやFRBメンバーの連銀総裁が「テーパリングは遅いより早い方がいい」との発言などを背景にドルは買戻された。

今週は米インフレ懸念浮上に経済指標の結果を睨む状況下、米4月PCEデフレーターなど米重要経済指標が週末に目白押しとなっている。また24日FRBブレイナード理事講演・25日米FRBクォールズ副議長・議会証言など複数のメンバ―の講演も予定されており、テーパリングについての言及に注意。週末に開催されるG7財務省・中央銀行総裁会議も仮想通貨の規制に乗り出した中国を始め各国中銀の見方など留意したい。
コロナワクチン接種の普及の進捗状況の効果を背景に先週19日からNY市を始め数州の経済活動開始など景気回復への期待感が高まるなか、直近の米経済指標と米長期金利のシーソゲームが継続されそうだ。

●米国
24日:4月シカゴ連銀活動指数、メスター・クリーブランド連銀総裁、ジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演、イベント予定
25日:3月FHFA住宅価格指数、3月S&P20都市住宅価格指数、4月新築住宅販売件数、5月消費者信頼感指数、5月リッチモンド連銀製造業指数、クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長が上院銀行委で証言
26日:クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長がイベントで講演
27日:4月耐久財受注、週次新規失業保険申請件数、1-3月期GDP改定値、4月中古住宅販売仮契約、5月カンザスシティ連銀製造業活動
28日:4月卸売在庫、4月コアデフレーター、5月ミシガン大消費者信頼感指数

●欧州
24日:EUサミット
25日:独GDP、IFO
27日:独小売売上高
28日:ユーロ圏消費者信頼感

●日本
25日:黒田日銀総裁、欧州中央銀行(ECB)専務理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏が会合に参加

テクニカル的にドル円の下値の目途は一目均衡表の基準線108.63円や5月7日安値108.34円とし、上値は5月19日高値109.34円を超えると一目均衡表の雲の上限109.63円を意識し、株価と米長期金利を睨む展開


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