今週の相場予想 9/13~
先週末の海外市場では、米株の下落と米10年債利回りの上昇に伴い、ユーロドルは1.18ドル台半ばから1.18ドル台前半へ、ポンドドルは1.38ドル台後半から前半へと反落、引けにかけドルの買戻しが強まりました。東京時間から買戻しが進んだドル円は、110円に一歩届かず109円台後半で取引を終えています。
▶株高でドル売り・円売り先行
欧州時間は堅調な株価を背景にドル売り・円売りが先行。ユーロドルは1.1825ドル付近を底値に強含むと、前日ECB理事会直後の高値を上抜け1.18509ドルの高値を付けました。
ポンドドルは、英7月GDPが前月比で+0.1%と予想+0.5%を下振れたものの、1.3840ドル付近で下げ止まると、前日高値@1.38662ドルを上抜け1.3885ドル付近まで上値を伸ばしました。
クロス円は全般強含みとなり、ユーロ円は130.273円、ポンド円は152.635円まで高値を更新。クロス円の買いに東京時間から買戻しが強まったドル円は、米10年債利回りの上昇も相俟ってじり高傾向が強まり109.99円まで上昇、この日の高値を付けました。しかし、対欧州通貨でドルが一段安となったことから、109.85円付近まで押し戻されました。
18時頃を境に堅調だった欧米株が伸び悩むとユーロドルは失速。ラガルドECB総裁の「経済はまだ低迷から抜け出していない。ECBは必要なサポートをする決意がある。」との発言も上値を重くし、1.1820ドル台まで上げ幅を縮小、ポンドドルも1.3860ドル台まで値を戻すなかNY勢を迎えました。
▶米10年債利回り上昇で一転ドル高
NY時間に入り米10年債利回りが低下すると、110円を前に伸び悩んでいたドル円はレンジを下抜け109.80円を割り込みましたが、21時半発表の米8月生産者物価指数が前月に続き過去最大の伸び幅を記録、米10年債利回りが再び上昇基調を取り戻したことからドル円の下げも一服となりました。
21:30 米・8月生産者物価指数(前月比)+0.7%、予想 +0.6%
(前年比)+8.3%、予想 +8.2%
コア指数(前月比)+0.6%、予想 +0.5%
(前年比)+6.7%、予想 +6.6%
もっとも、米10年債利回りはNY昼前に続伸、1.35%台の乗せた局面でもドル円の上値の重さは変わらず110円に届かぬまま109.90円付近でクローズ、一日の値幅は30銭程度にとどまりました。
一方ユーロドルは米PPIを受け米10年債利回りが再び上昇を始めたのを機に売りが強まり、12時過ぎには東京安値を下抜けじり安に。引け間際には1.1810ドルまで安値を更新し安値圏での引けとなりました。
ポンドドルも21時台に1.38883ドルまで高値を更新したのちはじり安に転じ、1.38285ドルの安値を付け、ユーロ同様安値引けとなりました。
また、欧州序盤に強含んだクロス円はNY時間に入るとじり安となり、結局ほぼ行って来いの一日となりました。
今週の主なイベントは以下の通りです。
■13日(月)
16:00 トルコ・7月経常収支
21:00 ポーランド・7月経常収支/貿易収支
■14日(火)
10:30 豪・第2四半期住宅価格指数/8月NAB企業信頼感
11:45 ★ロウ・RBA(豪中銀)総裁 講演
15:00 英・8月失業率
21:30 米・8月消費者物価指数
■15日(水)
07:45 NZ・第2半期経常収支
08:50 日・7月機械受注
11:00 中国・8月小売売上高/鉱工業生産
15:00 英・8月消費者物価指数/生産者物価指数/小売物価指数
18:00 ユーロ圏・7月鉱工業生産
21:30 米・9月NY連銀製造業景気指数/8月輸入物価指数
21:30 加・8月消費者物価指数
22:15 米・8月鉱工業生産/設備稼働率
00:00 ★レーン・ECB理事 講演
■16日(木)
07:45 NZ・第2四半期GDP
10:30 豪・8月失業率
17:00 ★レーン・フィンランド中銀総裁 講演
18:00 ユーロ圏・7月貿易収支
21:15 加・8月住宅着工件数
21:30 米・8月小売売上高/9月フィラデルフィア連銀景況指数
/新規失業保険申請件数
05:00 米・7月対米証券投資収支
〇メキシコ休場
■17日(金)
15:00 英・8月小売売上高
17:00 ユーロ圏・7月経常収支
18:00 ユーロ圏・8月消費者物価指数(確報値)
23:00 米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)