*

7日の米雇用統計を控えて

本日は本邦暦の上で休日最終日となるも、今週は殆どの企業、特にCAR MAKERは工場休業。
ドルはやはり米長期金利の動向に左右される展開となった。両サイドドルは本邦の実需のリーブオーダーが観測されており、特にドル円の109円台後半から実需売りと米系HF勢の利益確定売りが重しになっている。下値は108.50円からは確りと本邦輸入の買いが控えており、限定的。
しかし、米債券市場ではテーパリングの前倒し期待感が根強い。

NY市場では早朝にフロリダ、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカットなどの州が次々にコロナウイルス関連の制限を解除する方針としたことを背景に、米長期金利上昇を受けてドル円は109.49円まで上昇したが、米3月貿易収支が(普段あまり反応がない指標となっているものの)過去最大の744億ドルの赤字になったことで米系短期投機筋は売り優勢。おまけに中国軍機が台湾ADIZ(AIR DEFENCE IDENTIFICATION ZONE)に侵入したとの報道なども重なり、一時109.03円までじり安となった。
ロンドン市場と重なる時間帯のNY時間1時過ぎに、イエレン財務長官が今後の大型インフラ投資・家族計画などによる巨額な財政支出をもとにインフレ・金利上昇を予想(普通に考えてもそう)。しかし市場は金利関連への発言に神経質で、ドル円は109.43円まで反発した。

さて、本日は米経済指標で米4月ADP雇用統計、米4月ISM非製造業景況指数(雇用項目)に焦点があてられる。先日のISMの結果がいまひとつであったので、今夜の指標が堅調となれば7日米雇用統計の前哨戦となるので注視したい。テーパリングへの期待がまた高まりそうだ。
テクニカル的にドル円の下値は30日安値108.71円とし、上値は昨日高値109.49円を意識し、株価と米長期金利を睨む展開


 - ドル円