今週の相場予想 2022/4/11~
先週末の海外市場では、特段材料もないなか、今週発表の米CPIに向け債券が売られ、米10年債利回りは2019年以来となる2.7265%まで上昇しました。これを受けドルは全面高となり、ドル円は一時124.60円台まで上昇、ユーロドルは1.0830ドル台まで下落したほか、ポンドドルは一時1.30ドルを割り込み年初来安値を更新しました。引けにかけては週末前のポジション調整で若干値を戻したもののドル円は6日続伸、ユーロドルは小幅ながら7日続落で取引を終えました。
▶ドル買い先行も株価上昇で欧州通貨反発
欧州序盤はドル買いが先行。ユーロドルは1.0850ドル割れ、ポンドドルは1.3020ドル台まで下落しましたが、欧米株が底堅い動きとなると反発。ポンドドルは1.3050ドル台まで値を戻し、ユーロドルは早朝高値を上抜け1.08915ドルまで上昇、この日の高値を付けました。
一方ドル円は欧州勢参入後早々に124円台に乗せたものの伸び悩みましたが、対欧州通貨でドルが反落するなかでも124円台を維持しNY時間を迎えました。
▶米金利上昇でドル全面高
NY勢参入後、米10年債利回りが高止まりするなか再びドル買いが優勢となり、ポンドドルは欧州安値を下抜け一段安に。21時台に入り米10年債利回りが上昇を始めるとドルは全面高となり、ポンドルは2020年11月以来の1.30ドル割れとなり1.29829ドルまで年初来安値を更新、ユーロドルも安値を1.08368ドルまで更新しました。
124円台前半でもみ合っていたドル円は、米10年債利回りの上昇につれ東京高値@124.226円を上抜けるとストップロスを巻き込み続伸、22時台には124.675円まで上値を伸ばしました。
しかし、2.7265%まで上昇した米10年債利回りが失速、2.67%台まで上昇幅を縮めるとドル買いは一服。米10年債利回りはNY午後にも再び高値付近まで上昇しましたが、週末を前にポジション調整の動きが勝り、ポンドドルは1.3030ドル台まで値を戻しクローズ。ユーロドルは1.0885ドルまで反発後1.0875ドル付近で引け小幅ながら7日続落。ドル円は124.20円台まで上げ幅を縮めたものの6日続伸とドル全面高のまま取引を終えました。
週明けのマーケットでは、週末の仏大統領選の結果を受けユーロはオープン前に一時1.09ドル台半ばまで上昇しています。
今週の主な予定です。
■11日(月)
10:30 中国・3月生産者物価指数/消費者物価指数
時間未定 ★黒田・日銀総裁 支店長会議にて挨拶
15:00 英・2月貿易収支/GDP月次推計/鉱工業生産
16:00 トルコ・2月失業率/経常収支
20:00 メキシコ・2月鉱工業生産
22:30 ★ボスティック・アトランタ連銀総裁
/ボウマン・FRB理事/ウォラー・FRB理事 挨拶
01:40 ★エヴァンス・シカゴ連銀総裁 イベント参加
02:00 米3年債入札
■12日(火)
10:30 豪・3月NAB企業信頼感
15:00 独・3月消費者物価指数(確報値)
15:00 英・3月雇用統計
時間未定 独・2月経常収支
18:00 独・4月ZEW景況指数
18:00 ユーロ圏・4月ZEW景況指数
21:30 米・3月消費者物価指数
01:10 ★ブレイナード・FRB理事 イベント参加
02:00 米10年債入札
■13日(水)
07:45 ★バーキン・リッチモンド連銀総裁 講演
08:50 日・2月機械受注
11:00 RBNZ(NZ中銀) 政策金利発表
時間未定 中国・3月貿易収支
15:00 英・3月生産者物価指数/消費者物価指数/小売物価指数
15:15 ★黒田・日銀総裁 講演
18:00 ユーロ圏・2月鉱工業生産
21:00 ポーランド・2月経常収支/貿易収支
21:30 米・3月生産者物価指数
23:00 BOC(加中銀)政策金利発表
00:00 ★マックレム・BOC総裁 会見
02:00 米30年債入札
■14日(木)
10:30 豪・3月雇用統計
20:00 トルコ中銀 政策金利発表
20:45 ECB(欧州中銀)政策金利発表
21:30 ★ラガルド・ECB総裁 定例会見
21:30 米・3月小売売上高/輸入物価指数
/新規失業保険申請件数
23:00 米・4月ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)
04:50 ★メスター・クリーブランド連銀総裁 イベント参加
〇メキシコ休場
■15日(金)
07:00 ★ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 講演
17:00 ポーランド・2月消費者物価指数(確報値)
21:30 米・4月NY連銀製造業景気指数
22:15 米・3月鉱工業生産/設備稼働率
05:00 米・2月対米証券投資収支
〇ユーロ、英、豪、NZ、加、スイス、シンガポール、香港、南ア、メキシコ休場